放射線治療による有害事象について
おはようございます。
cancer rehabilitation blogを書いている作業療法士の三浦と申します。
前回は放射線治療を受ける患者様の情報収集方法について書いていきました。
今回は放射線治療を受ける患者様の有害事象についてです。
その中でもリハビリテーションの制限になる有害事象について書いていきます。
①倦怠感
②放射線宿酔
③白血球減少
④嘔気
その他にも脳浮腫や粘膜障害、便秘などあるが、上記4点が特にリハビリテーションの制限となる。
倦怠感あるからマッサージや関節可動域訓練を行うのか、それとも有酸素運動を行うか。嘔気嘔吐であれば主治医に相談してグラニセトロンゼリー等使用して嘔気のコントロールを図るなどさまざまな工夫が必要となります。便秘であれば便秘体操を行うのも良いでしょう。
本日はここまで!!
また明日投稿いたします。
本日もみなさんにとって良い1日になりますように!!
放射線治療を受ける患者様の情報収集方法について
みなさんこんばんは‼
本日は夜の投稿になります。
前回は、化学療法、放射線治療を受ける患者様に対するリハビリテーション介入時の注意点、考え方について書いていきました。今日は放射線治療を受ける患者様についての情報収集方法をより詳しく自分なりの手順を書いていきます。
1、原発巣、治療歴の確認
①原発巣、発症経過
②stage分類
③手術歴
④化学療法歴
⑤放射線治療歴
2、検査データの確認
①CT、PET-CT、骨シンチ
②採血データ
3、放射線治療内容の確認
①放射線量:Gy数
②照射回数:Fr数
③照射姿勢:頭部、頭頚部、食道は頭部固定
乳腺、肺などは手挙げ姿勢
骨盤等は体幹部固定
上記を確認後にリハビリテーションの介入を行うと、現在問題となっている部分に対して患者様本人に聴取すべき内容が見つかりやすいと思います。
例)手挙げの姿勢では肩関節痛がないか、体幹部固定で腰痛はないかなど確認
手挙げの姿勢で疼痛が生じるのであれば、放射線治療時の照射姿勢に関して看護師や放射線技師と相談してポジショニングの検討、リハビリ介入時は肩関節の可動域訓練やホットパックを利用した物理療法で疼痛の緩和を図り、治療を楽に受けられるようサポートをしていく事が重要だと思います。
具体的にどのくらいの線量で副作用が出現するのか、入院時に出現する副作用の詳細についてはまた明日書いていきたいと思います。
ではまた明日‼
化学療法、放射線治療中のリハビリテーションについて
おはようございます。
cancer rehabilitation blogを書いている作業療法士の三浦と申します。
今回は、化学療法、放射線治療に対してのリハビリテーション介入時の視点について書いていこうと思っています。
まず、リハビリテーションの処方が出た際に確認する事は最低限以下の4点。
①病期
②病状
③採決データ
④画像
これらを把握した上で放射線治療であれば、治療目的(根治治療なのか緩和照射なのか)、化学療法であれば合計何クール(何日間投与、休薬日数)なのかを把握する必要がある。
治療に合わせて具体的にリハビリテーションの目標設定が必要。
※脳血管リハや整形リハと違ってリハビリの進捗状況で自宅退院や転院が決定するのではなく、あくまでも治療がメインであるため、治療が終了すれば自宅退院or転院等になる。そのため、治療期間内にADLの再獲得がまずは目標となりそう。病状など多角的に評価し、治療期間内に目標のADLまで改善が見込めない場合は早めに主治医に相談し、治療終了時に退院、転院ができるよう調整が必要。
中途半端ですが今日はここまでにします!
また明日!!
ガンリハビリテーションの概要
おはようございます。
本日はがんのリハビリテーションについての概要について書いていきたいと思います。
がん患者はがんの進行・治療過程でさまざまな機能障害が生じ、それらによって起居動作や歩行、ADLに制限を生じQOLの低下をきたしてしまう。がんリハビリテーションの目的はこれらの問題に対して症状の緩和や二次的障害の予防を行い、機能や生活能力の維持・改善を目的としてリハビリテーションを行う事である。
上記の内容は以下のDietzの分類に分けられる。
自分なりに解釈して分けてみました。
予防的:術前呼吸指導、運動指導
回復的:術後のリハビリテーション(大腸がん、胃癌術後の早期歩行獲得、乳がん術後の
関節可動域制限等)
維持的:廃用予防。治療と並行してリハビリテーションが進む(放射線治療、化学療法)
※有害事象に合わせながら運動負荷量の調整が必要。
骨転移に対しての動作指導等
緩和的:治療困難でQOLの向上を図る時期。(緩和ケア病棟からなんとか退院、数日間
の外泊、院内でやりたい事の実現など)
そして僕なりに大事だと思う事は、
①予防
②現状のADL、IADLを生かすための運動と環境設定
だと思っています。
予防に繋がる事で、自分の知っている知識(運動、食事、メンタルケアなど)は積極的に患者様にお伝えし、患者様の知識に繋げていく事が重要だと思います。
今回は概要なので、ここまでにします。
また明日‼
がんの罹患数、死亡率の年次推移について
こんばんわ!
cancer rehabilitation blogを書いている作業療法士の三浦と申します。
本日は現在のがんの罹患数、その他の疾患(心臓、脳、整形)とがんの死亡率の年次推移について書いていこうと思います。
まず、現在がんは年間約100万人ががんを発症するといわれています。
そして2人に1人ががんになる時代と言われています。
そして次に、各疾患別の死亡率の年次推移についてグラフを元に説明していきます。
まずはこちらのグラフですが、他疾患に比べ、がんで亡くなってしまう事が圧倒的に多い事がわかります。1900年代から見ても右上がりで増えてきている事がわかります。
それに比べて脳血管疾患での死亡率に関しては減少を認めています。なぜかというと、1900年代よりもよりよい薬の開発が進んでいるからです。特にわかりやすい例では、脳出血に関しては、素晴らしい降圧剤の開発が進み、出血する前に降圧剤でコントロールされるようになった事が死亡率の減少に繋がっている事が考えられます。
薬の開発が進み、より良い治療が受けられるようになった事で死亡率は減少していますが、がんに関しては早期に見つからない限りは根治は難しい現状です。
そして、がんは慢性疾患であり、「がんと闘う時代」から「がんと共に生きる、働く」時代となりました。
長期的にがんと付き合っていくためにも、多方面からの介入が必要になります。例えば筋力、体力維持、精神的安定、職場との仕事量の調整、環境調整、家族指導など挙げるときりがないくらいたくさんあります。これらに対してリハビリテーションはどのように介入していく事が重要なのかを検討し、学会や論文等で発表しエビデンスの構築を図っていく必要があると思います。
私はがん領域に関わってまだ1年しか経過していませんが、がんリハビリテーションによって患者様の予後の延長や最後の希望をかなえられるなど医学的知識に基づいて証明していけるよう日々精進していきたいと思っています。
今日はここまでで終わります!!
次回から本格的にリハビリテーション介入時の注意点(化学療法、放射線治療)について書いていこうと思います。
ありがとうございました。
今のがん治療 3大治療から4大治療へ
おはようございます。
cancer rehabilitation blogを書いている作業療法士の三浦と申します。
今日も気持ちの良い朝を迎えました。
このブログでは辻哲也先生の執筆された書籍を僕なりに解釈していきます。現在はがんリハビリテーションの概要やがん発生メカニズムについて投稿していますが今後は実際に僕自身が臨床で気を付けている点やOTとして介入していることについて書いていこうと考えています。よければ閲覧してみてください。
今まででは、
①手術療法
②化学療法
の3本柱で構成されていたが、現在では④免疫療法も追加され、がんの発生や進展が抑制でき、延命効果が期待できるようになりました。
免疫療法は簡単に説明すると、免疫力強化治療と免疫を抑制しているがん細胞の邪魔をして免疫細胞が働くようにする治療がある(免疫チェックポイント阻害剤)。もっとわかりやすく説明すると、現在では後者が特に注目されてきており、有名な薬剤としては本庶佑教授がノーベル賞に選ばれたオプジーボである。
今後より免疫チェックポイント阻害薬が注目されてくることは間違いないと思います。
それでは本日はここまで。
また明日書いていきます。
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おはようございます。
cancer rehabilitation blogを書いている作業療法士の三浦です。
毎日何か一つだけでも自分や誰かの知識に繋がれば良いなと思って自分なりにまとめて書いています。内容としては初歩的かもしれませんが、改めてがんのメカニズムや悪液質、有害事象、がんに対してのリハビリ介入時の注意点について少しずつ書いていけたらと思っていますので良ければご覧ください。
本日はがん発生のメカニズムについてです。
まず・・・
・がんは自律的に細胞を増加させる能力がある。
・正常細胞は不要になった細胞を死滅させるアポトーシスという機能が働くが、がん細
胞の場合はこの機能が破綻しどんどん増殖。
・染色体の末端部にテロメアと呼ばれた部分は細胞分裂の度に短くなり、そのうちなくなる。なくなると細胞分裂できなくなる。
→しかし・・・
がん細胞はテロメラーゼという酵素を作りテロメアを成長・伸長させるため、どんどん細胞分裂が起こってしまう。
こうしてがん細胞は増殖してしまう。
本日の勉強はここまで!!
また明日!!!