化学療法を受けられるがん患者様に対するリハビリテーション介入
こんばんは‼
Cancer rehabilitation blogを書いている作業療法士の三浦と申します。
ここ最近は抄録2つに追われていて投稿できていませんでしたが、一つ演題登録を終えてひと段落したのでまたブログの投稿を再開していきたいと思います。
前回は放射線治療を受けている患者様のリハビリテーションが阻害となる有害事象について記載させていただきました。
今回は化学療法を受ける患者様のリハビリ介入時の注意点について記載していきたいと思います。
まず、化学療法で一番注意しなければいけない事は
骨髄抑制
ですね。
なんといってもどの薬剤でもほとんどが骨髄抑制を起こすリスクがあります。
骨髄抑制が生じる前は全身状態に合わせて歩く、筋トレなどの運動は可能ですが、骨髄抑制が生じると個室管理になり運動制限が生じ、元々自主的にウォーキングを行っている方であれば歩行機会が減少し廃用が進行するリスクがある。
個室管理になるとウォーキングが困難となり生活範囲がベッドのみとなってしまう。
これらから考えられることとして、
・自主的なウォーキング時間の減少→体力低下
・臥床時間の拡大→
①眠る気が無くてもやることが無いため日中に寝てしまう
②運動しないため消費エネルギーが少ないため、食事摂取量の低下
簡単にまとめると、臥床時間の拡大による廃用症候群の進行、夜間睡眠の質の低下、食事摂取量低下に繋がってしまう。
この状態は、がん治療を受ける患者様の免疫維持はできない。
この時に私の中でリハビリテーションとしてできることはたくさんあると思います。
例えば、
1、リハビリテーション治療介入
②臥位での筋力トレーニング
③自室で簡単に行える物作りや読書
2、予防的介入
①栄養補助食品の追加を栄養士に依頼する
②Nrsとリハビリスタッフの訪室頻度を増やし、覚醒時間を増やす
③Dr、Nrsに眠剤の使用について相談する
2の内容について、人によっては「これはリハビリではなく看護師がやることだろう」と思う方も中にはいると思います。廃用予防、免疫力維持の観点は幅が広いため運動面以外にも目を向ける必要性があると僕は思います。なのでリハビリのスタッフが上記の内容について介入していく事も良いのではないかと思います。
がんに携わると幅広い視点が必要だということがよくわかります。
幅広い知識が必要だからこそ、多職種での連携が必要となります。看護師やDrが気づくべき内容であっても、リハビリのスタッフがもし早い段階で気づいていればその事について多職種に相談することで廃用症候群のさらなる進行が予防できると思います。
投稿が少し長くなってしまいました。
今回は辻哲也先生の執筆されたがんリハビリテーションからではなく、僕自身が臨床で働いていてリハビリテーションとして介入できる点について書かせていただきました。
ではまた明日!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!