前立腺がんの放射線治療とリハビリテーションのエビデンスについて

こんにちは‼

Cancer rehabilitation blogを書いている三浦です。

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本日は2013年に発行されたがんリハビリテーション診療ガイドライン第1版と2019年に発行された第2版を比較してみました。

 

前立腺がんで手術を施行された患者に対して骨盤底筋体操を行うと、行わない場合に比べて尿失禁を改善することはできるか?」

推奨グレードA

http://www.jarm.or.jp/wp-content/uploads/file/member/member_publication_isbn9784307750356.pdf

2013年のガイドラインの段階では、尿失禁に対して骨盤底筋群トレーニングを行う事が尿失禁を有する患者の数が軽減、尿失禁が続く期間が短縮したとのこと。

 

 

 

 

一方2019年では、「尿失禁のリスクがある前立腺がん術後患者に対して、リハビリテーション治療(骨盤底筋筋力訓練)を行うことは、行わない場合に比べて推奨されるか?」

推奨グレード2B

がんのリハビリテーション診療ガイドライン 第2版 P47~51

 

 

従来通りでの骨盤底筋筋力訓練では効果にムラが生じているとのこと。術前からの筋トレや訓練期間を増やすなど、新たな報告は増えているがエビデンスレベルは下がっているとのことであった。

 

 

僕は前立腺がんに対して放射線治療を受けられる患者様を担当することがありますが、畜尿が困難であったり、尿失禁を認めている患者様もいますね。

放射線治療を受ける前には、決められた水分量を摂取し、約1時間畜尿します。そして放射線治療は10~20分程度かかります。

 

畜尿ができず、治療前に尿失禁してしまうこともあり、そうなってしまうと治療が受けられません。

また放射線治療は約30回程度行い1日1回週5日で期間としては1ヶ月以上かかります。

畜尿失敗が続くと治療ができない、治療ができないことに対してのストレスは大きくなり不安増強、食事量低下、睡眠不足、倦怠感出現と悪循環になるため、いかに治療を継続して受けられるかリハビリでもサポートができればと思っています。

 

あくまでも臨床経験レベルですが、畜尿が困難、尿失禁のある患者様に具体的にどういった介入をしているかはもし興味がある方がいらっしゃればご連絡いただけるとお答えいたします。

 

本日はここまで!!!!!!!